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2010.05.01

a map,puri,india


カニャークマリを出発して以来、怒涛の北上が続いていた。
バスと列車に揺られること40時間弱、わずか4日で1300kmは移動した計算になる。
5月いっぱいでインド1周を完結させる、というプランがいよいよ現実味を帯びてきたため
大忙しでスケジュールを巻いているのだ。
チェンナイ、ブバネーシュワルとわずか1泊ずつで切り抜け
現在、オリッサ州のプリーという小さな漁村に腰を落ち着かせている。

このプリーという町は、確かにヒンドゥー教徒の町としても有名ではあるけれど
僕らの目的の半分は『サンタナ・ロッジ』という宿に泊まること、それ自体にあった。
実はこの宿、インド旅行者のなかでは結構有名な日本人宿なのである。
日本人宿とはつまり、宿泊客が日本人だらけということである。

玄関のベルを鳴らすとすぐに扉が開き、なかからインド人スタッフが現れた。
「ハロー」と挨拶したら「ニホンジン?」と聞き返される。
英語と日本語がアベコベだ。
もうかれこれ30余年は営業を続けているというだけあって
宿のなかはいたるところに日本語が溢れ、本棚には日本語の本がびっしり。
しかも1泊ひとり140ルピー(≒280円)で朝・夕2食と2回のチャイ付きという
価格破壊的料金設定。これでも最近値上げしたというのがすごい。
メニュー表に躍る『チャーハン』『ラーメン』『オムライス』『唐揚げ』……といった
言葉たちにぐぐぐっと食欲を喚起される。
こりゃあ楽しみだ。

夕飯は19時。チェックインの手続きを済ませたあと、少し遅れて食堂へ。
着席するのは僕らが最後らしく、すでに10人ほどの宿泊客がご飯を食べ始めていた。
テーブルの向かいに座るおじさんと、「もうこちらは長いんですか?」とか会話をする。
斜め向かいに座るお兄さんと、「そのラーメン、美味しいっすか?」とか会話をする。
後ろに座る青年と、「へえ、高橋 歩が好きなんだ~」とか会話をする。
斜め後ろに座る坊主のお兄さんと、「えっ3年もこちらにいらっしゃるんですか!?」とか会話をする。
「ビールイッチャウ?」とスタッフに誘われ、僕は「イッチャイマス」と答える。
冷えたビールを一気に胃に流し込み、はじめての夕食を終えた。

部屋に戻り、ベッドに横たわる。
……疲れた。なんだこの疲労感は。
突然社会に組み込まれたような気分だ。
みんなの心理状態を読み切れず、会話の距離感に異様に気を使う。
『異端児』とならないために、自然と暗黙のルールと模範解答のありかを探ってしまうのだ。
飯はうまいが、気疲れするぞこのヤロウ。

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