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2010.04.11

a notice,bylakuppe,india


チベット人がわんさかいるというバイラクッペは、マイソールからバスで2時間ほどのところにあった。
バスを降り立つと、通り沿いにいくつか商店が並び、その前には期待通りチベット僧がたむろしている。
そのなかのひとりに、安宿を知らないかと尋ねると
チベタンキャンプか隣町のクシャルナガルにあるという。
するとそばで会話を聞いていたインド人が
「PAPを持ってるのか?」と僕に尋ねてきた。
……来たな、と思った。
そう、問題はこのPAPなのだ。

PAPとはProtected Area Permit、つまり入域許可証のことだ。
当初は単なるチベタンの町、と簡単に考えていたのだけれど
バイラクッペについてインターネットで調べるうちに
どうやらこのPAPが曲者らしいということが分かってきたのだ。

ここバイラクッペは『チベット人居留区』と呼ばれているらしく
インド政府によって外国人入域特別制限区域に指定されているエリアなのだそうだ。
正式に入域するにはずいぶんと前に許可証の発行手続きを踏まなくてはならないのだが
思いつきで訪れた僕たちが、そんなものを持っているわけがない。
未許可で入域していることが警察にばれると連行される可能性もあると知り
実は僕らはかなりビビっているのだ。
結局、無理はせずに隣町のクシャルナガルに泊まることに決め
20ルピーでオートリクシャに乗りこみ、バイラクッペを後にした。

クシャルナガルに到着し、宿を探そうかというタイミングで
今度はひとりの若いチベット僧に話しかけられた。
宿の話をすると、キャンプ内のセラ寺に泊まればいいとさらっという。
だから泊まれないからここまで来たんだと、PAPの話を持ち出したが
そんなもの聞いたことないし問題ない、と彼は言う。
さてここで何を信じていいものやら、と頭の計器が激しく左右に振れる。
旅というものは常に、何を信じて何を疑うかの選択の連続だ。
夜も更け、知らない町であまり無駄に動き回りたくはない。
彼をちらりと見る。
自信満々の顔。
決めた。こいつを信じるのだ。

彼と一緒にオートリクシャでバイラクッペに向かう。
バスを降りたところを通り過ぎ
あっけなくその先の道へとオートリクシャは突き進んで行く。
特別エリアといっても、様子がガラッと変わるわけでもなければ
ラインが引かれているわけでも、検問所があるわけでもない。
そこにあるのは、目には見えぬ決まりごとだけだ。

彼が運転手に何事か話し、オートリクシャが停車した。
どうやら宿に到着したようだ。
僕たちの代わりにチェックインの手続きをしてくれるというので
パスポートを彼に手渡すと、しばらくしてから鍵を持って戻ってきた。
ここまで来て、ようやく安堵の息をつく。
とにかく今夜はここに泊まれるのだ。
さっき階段のところで見かけた注意書きが気にはなるけど、そんなのもう知らん。


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